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品川駅前「シナガワグース」が最終営業 前身「ホテルパシフィック東京」50年の歴史に幕

「シナガワグース」外観

「シナガワグース」外観

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 品川駅高輪口前の複合商業施設「シナガワグース」(港区区高輪3、TEL 03-3445-0915)が3月31日、最終営業日を迎えた。経営は京浜急行電鉄。

50年の歩みを振り返るパネル展示

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 同施設は3月1日から、閉館イベント「グランドフィナーレ」を開催。シナガワグース事務所マネジャーの福田勉(ふくだつとむ)さんは「緊急事態宣言が今月21日まで延長し、閉館キャンペーンをするべきかどうかの迷いはあったが、「ホテルパシフィック東京」時代からの50年間の歩みを考慮した。当初は集客が今ひとつだったが、中旬以降はパシフィック時代からの利用客も含めて問い合わせも増えた」と話す。

 施設内ホテル「京急EXホテル品川」ロビーには、開館時からの歴史を振り返るパネル展示のほか、桜の花びら型のメッセージカードを用意。利用客が自由に書き込み、桜の木を模したメッセージボードに貼り付けるようにした。当初は1本だったが、約1カ月間で想定以上のメッセージが寄せられ、2本に増やしたという。「結婚式を挙げた思い出の場所」「受験でお世話になりました」「〇〇さん(スタッフ名)ありがとう」など思い出のメッセージが展示された。

 最終日は、夫婦や家族連れが施設内の飲食店を利用する様子やロビーでスタッフと和やかに話す姿、シナガワグース外観や見頃を迎えた桜をバックに記念写真を撮るシーンなどが見られた。京急EXホテル品川ロビーには、京浜急行電鉄のマスコットキャラクター「けいきゅん」の姿もあった。

 30日・31日は、2021年3月現在の品川駅周辺地図を模した数量限定のマグカップを利用客にプレゼントした。キャンペーンの発表当初から問い合わせが相次ぎ、31日昼には配布を終了する店舗もあった。施設内でウェディング会場「ザ ランドマークスクエア トーキョー」や複数のレストランを運営するポジティブドリームパーソンズ(渋谷区)は、過去に結婚式を挙げた夫婦に向けて施設内系列店で時間無制限の食べ放題・飲み放題プランを提供した。

 そのほか、グランドフィナーレに合わせて、京急EXホテル品川は31日、宿泊客が客室を自由に落書きできる子ども向けの「客室らくがき付パックプラン」を用意。応募数が多く、宿泊組数を10組から15組に増やしたという。

 「閉館発表後、予想以上にお客さまから反応をいただき、ありがたかった」と福田さん。「当館の跡地には、皆さんのニーズに合った新施設が展開されるはず。品川に来られた際は、ぜひまたこの場所を利用してほしい」と期待を寄せる。

 閉館後の敷地には、京浜急行電鉄とトヨタ自動車が新施設の建設を予定している。

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