しながわ水族館(品川区勝島3、TEL 03-3762-3433)は7月1日、トンネル水槽での水中ショーを約2年ぶりに再開した。
しながわ水族館・魚類担当スタッフの久保沙紀子さん(左)、大矢陽菜乃さん
同水族館では2010年ごろから水中ショーを行っていたが、コロナ禍によって2020年6月から休止していた。
ショー会場は、全長22メートルの通路を覆うトンネル水槽。アオウミガメやホシエイなど大型の生き物を中心に約50種を展示する。ショーでは、水槽に潜るダイバーと通路で解説するMCが、マイクを通して会話しながら水槽内の生き物を紹介。ダイバーの近くに来た生き物についてクイズを交えて紹介し、餌を与える様子を見せる。
魚類担当スタッフでショーに出演する久保沙紀子さんは「休止期間中にスタッフの入れ替えがあり、再開が決まった時点でショー経験者は私だけだった。半年ほどかけて新スタッフを指導し、現在は5人体制で臨んでいる」と話す。
2020年12月に入社した同スタッフの大矢陽菜乃さんは「水中ショーを動画で見て『やってみたい』と思ったが、いざ練習が始まると思うように泳げず大変だった。魚を驚かせずに、ショーとしてきれいに見える泳ぎ方ができるよう努力した」と話す。
ショーの練習は営業時間外の朝や夜に行ってきた。久保さんは「生き物たちもその時間帯に慣れてしまい、本番を開始してから3日間ほどは、生き物たちが餌に寄ってこなかった」と当時の焦りを振り返る。「ホシエイやイヌザメなど、人懐っこく寄ってくる生き物もたくさんいるので、お客さんには『魚も人に慣れる』ことを知ってもらいたい。豆知識などを伝えつつ、魚に詳しくない人も学びながら楽しめるショーにできれば」とも。
トンネル水槽の特徴は、水中を歩くような気持ちで大型の魚を鑑賞できることだという。大矢さんは「今はまだ寄ってこない魚も慣れさせて、いろいろな生き物を紹介できるようにしたい。ダイバーの話はショーの見どころの一つ。MCとの掛け合いや、ダイバーと生き物との関係も楽しんで見てもらえたら」とほほ笑む。
営業時間は10時~17時。水中ショーの開始時間は、月曜~金曜=12時、14時、土曜・日曜・祝日=12時、13時、14時30分。1回当たり約7分。7月19日~8月31日は、土曜・日曜・祝日と同じスケジュールで開催する。8月11日~8月16日は休演する。
入館料は、高校生以上=1,350円、小・中学生=600円、幼児=300円、3歳以下無料、65歳以上=1,200円。品川区在住・在勤・在学者は割引対象となる。