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新馬場・本照寺で「ドキュ・メメント2022」開催迫る 3年ぶりに一般客受け入れ

過去の開催時の様子(提供=松井至さん)

過去の開催時の様子(提供=松井至さん)

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 ドキュメンタリー映像の祭典「ドキュ・メメント2022」が12月3日・4日、本照寺(品川区北品川2)と寺子屋みろく(同)で開催される。主催は、ドキュメンタリー映像の制作者から成る実行委員会。

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 同イベントは今年で6回目。2020年と2021年は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響でオンライン配信に切り替えたが、今回は3年ぶりに一般客を会場に受け入れる。

 開催経緯について、共同代表の松井至さんは「2015年ごろ、若手のドキュメンタリー制作者たちが集まり、会社を超えた横のつながりを つくろうと動いていた。テレビ放映がかなわず没になった企画の上映会を都内各所で開いていたら、次第に人が集まって現在の形になった」と説明する。

 北品川エリアでの開催理由については、「品川区のフリースペースで青果店を営んでいる人と出会い、場所を貸してもらったのがきっかけ。地元の人や旧東海道品川宿まちづくり協議会とやりとりするうちに、作り手の熱意に観客が飲み込まれるような映画祭を品川宿で作ろうと考えるようになった」と話す。

 今年のコンセプトは「間違いだらけの世界を生きる」。本照寺では、主にドキュメンタリー映像作品を上映する。

 1日目は、世界の短編ドキュメンタリー4作品を上映するほか、スタンダップコメディアンの清水宏さんが出演する「間違いだらけの世界を生きる」や、障がい者の性がテーマの「“奪われない”私たち」など5作品を上映する。

 2日目は、松井さんと同じく共同代表の内山直樹さんによるドキュメンタリー制作論のトークセッションほか、大道芸人の人生を追った「顔面紙芝居」やウクライナの戦争をテーマにした作品、ミャンマーのクーデターを題材にした「インパールの亡霊」など5作品を上映する。16時以降に上映される作品は、体験ライブ型ドキュメンタリーとして制作者や出演者が登壇する。

 本照寺の敷地内にあるコミュニティースペースの寺子屋みろくでは、トークセッションや食事を交えた交流会を行う。会場近隣の小中学校に通う子どもたちを集めたワークショップ「ドキュメンタリー寺子屋」ほか、2020年に公開された映画「カナルタ 螺旋(らせん)状の夢」を制作した太田光海さんや映像人類学者のふくだぺろさんによる企画も。2階の和室では、品川の住人や商店街などを撮影したドキュメンタリー映像を常時上映する。

 会場の敷地内には、戦場カメラマンの亀山亮さんが新たに撮影したメキシコの写真を展示する。

 「何気ない日常の中にも、物語が満ちていることに 気付いてもらいたい」と松井さん。「作品の登場人物に現実世界で会えるのは、ドキュメンタリーならでは。ドキュメンタリーをただ映像として見るのではなく、その人の人生をじかに感じて吸収してほしい」と意気込む。

 開催時間は、3日=13時30分~21時、4日=10時30分~21時。寺子屋みろくの開場時間は、両日とも15時30分。入場料は、3日の短編ドキュメンタリー上映=1日1,500円、3日・4日の体験ライブ型ドキュメンタリー上映=1日3,000円。

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