ルーローハンと家庭料理の店「おかかキッチン」(品川区戸越6)が戸越公園駅近くにオープンして1カ月がたった。運営はITS(目黒区)。
「おかかキッチン」の「ルーローハンセット」(990円)(写真提供=おかかキッチン)
ITS社長のおかかさんは、自由が丘で24時間営業のネットカフェを共同経営していたが、コロナ禍や子育てとのバランスを考えて経営から離脱。2021年1月、キッチンカー形態で「おかかキッチン」を始めた。地域の飲食店が弁当を販売する荏原町エリアのフードイベント「えば☆ランチ」や旗の台エリアの「旗弁」へ参加したことをきっかけに、周辺エリアで物件を探していたという。
店名の「おかか」は母(かか)の意味で、アイコンはおかかさんの娘がモデル。店はバーの居抜き物件を使い、内装は「1人で来店しても自宅のようにくつろげる空間」を目指したという。壁紙などはおかかさん自ら張り替えた。店舗面積は5.5坪。席数はカウンター5席。
開店経緯について、おかかさんは「台湾のルーローハンをメインにしたのは、台湾が好きで、仕事にすればいずれまた台湾に行けるのでは、と思ったから。旅先で知り合った台湾人の料理人に飲食業を始めたいと相談したところ、レシピを教えてもらった」と話す。
料理のコンセプトは、「お母さんが家族に食べさせるような料理」。台湾現地の調味料を使い、日本人向けの味付けにアレンジする。メニューは「ルーローハンセット」「ジーローハンセット」(以上990円)、「ハーフハーフセット」(1,320円)のほか、昼飲み用小鉢の「たくあん高菜」「台湾風枝豆」(200円~)などを提供する。
ドリンクは、台湾の「台湾ビール 瓶」(550円)、「台湾コーラ」「アップルサイダー」「台湾ウーロン茶」(以上300円)のほか、「生ビール一番搾り」(550円)、レモンサワー(480円)などを販売する。
テイクアウトメニューは、「ルーローハン」「ジーローハン」(以上780円)、「炙(あぶ)りチーズルーローハン」「パクチールーローハン」「ローソンルーローハン」(以上850円)、「ハーフ&ハーフ」(900円)、ルーローハンの具だけの「アタマのみ」(600円)など。キッチンカーでの販売経験から1、2分で商品を提供できるという。
客単価は約1,000円。テイクアウト利用は、子どもがいる家庭やリモートワークで在宅中の会社員などが多いという。
「私が中学生の頃、通っていた塾が家とは別の居場所だと感じていた。同じように、自分の店にも子どもが集まれる場所を作っていきたい。今後は子ども向けのメニュー開発やキッチンカーを使ったイベントを企画できれば」とおかかさん。「運営会社のITSは、『いつも、楽しく、仕事する』の略称。娘が幼いためディナータイムの営業はなかなかできないが、独立を希望する方に夜の時間帯を任せるなど、サポートしながら楽しくやっていきたい」とほほ笑む。
店舗営業は11時~14時。土曜~月曜定休。ディナータイムやキッチンカーの営業日はインスタグラムで告知する。