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大井町駅前のブロンズ像がSNSで話題に 名称変更のツイッターに思いはせ

「イーロン・マスクにツイッターを取り上げられたツイッターユーザーの姿」として話題になった大井町駅西口前のブロンズ像

「イーロン・マスクにツイッターを取り上げられたツイッターユーザーの姿」として話題になった大井町駅西口前のブロンズ像

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 JR大井町駅西口前の広場にあるブロンズ像がSNSで話題となっている。

母親が掲げる鳥。尾の部分のデザインは「品川」の文字をアレンジしたもの

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 母親が右手で高らかに鳥を掲げ、その様子を母親のそばにいる男児が見つめている場面を表現した像。この鳥がツイッターアプリのアイコンにある青い鳥(ラリー・バード)のように見えることから、同像は「子どもからツイッターを取り上げる母親の像」として、しばしばSNSユーザーの間で定期的に話題となっていた。

 フリーライターで神社アドバイザーとして活動する井口エリ(ちぷたそ)さんは7月13日、「インターネットのオタクだから大井町に来たら『子どもからTwitterを取り上げる母親の像』を見ておかないと…」と投稿。7月27日現在、約2000件リツイートされ、約6000件の「いいね」が寄せられている。

 7月24日、ツイッターがブランド名やロゴを「X(エックス)」に変更したことを受け、井口さんは先ほどの自身のツイートを引用した上で、「この像がイーロンにTwitterを取り上げられたおれたちになってしまった…」と投稿。再び注目を集め、7月27日現在、1万件以上のリツイートと、2.2万件以上の「いいね」が寄せられている。

 像のタイトルは「平和の誓い」で、作者は彫刻家の小金丸幾久さん。1985(昭和60)年3月26日に品川区が核兵器の廃絶と恒久平和の確立を願い、「非核平和都市品川宣言」を表明。翌年3月に同宣言の1周年を記念して設置された。同像のミニチュアはJR西大井駅前、大崎ニューシティ内(大崎1)、五反田文化センター(西五反田6)にも設置されている。

 掲げられた鳥は平和の象徴のハトで、くわえている二葉は、広島と長崎に落とされた2つの原爆を表している。尾の部分には「品川」の文字をアレンジしたデザインを施す。品川区総務課の平和・国際担当者は「ハトは『非核平和都市品川宣言』のシンボルで、見つめる男児は次の世代に平和の心を語り継いでいくことを意味している」と説明する。「ネットで話題になって、像を見に来てくれる人が増えるのはうれしい。ツイートをきっかけに、像本来の意味を知ってもらえれば」とも。

 井口さんは「このTwitterの騒動で、以前は哀れんで見ていた子どもが今は自分たちを投影するような存在になっていたという皮肉めいた構図に見えたので、ツイート(エックセズ)した」と経緯を話す。反響について、「みんな青い鳥が、『Twitter』が好きなんだなと思った。私自身も青い鳥に思い入れがあるのでサービス名の変更を受け入れられていないが、アイコンが柴犬に変わった時のように、イーロンが飽きたらまた戻るのでは、と思っている。鳥、返してほしい」と、ツイッターへ思いをはせる。

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