劇団「Studio Life（スタジオライフ）」（中野区）は11月28日から、天王洲銀河劇場（品川区東品川2）で「死の泉」と「パサジェルカ～女客船～」の2作同時公演を行う。

　「スタジオライフ」は男優のみで構成される劇団。団内では脚本の倉田淳さんのみが女性で、劇中の女性役は男性劇団員が女装で演じる。同劇団は1985年に結成。当初は2人の女性団員が在籍していたが、ひとりはダンサーへ転向、もうひとりは駆け落ちで突然退団してしまい、結果的に男性のみの劇団になったという。

　同公演は、第2次世界大戦に関わる2つの物語を上演する。直木賞作家である皆川博子さん原作の「死の泉」は、戦時中に身ごもったマガレーテに訪れる悲劇を描いた作品。ポーランドの作家、ゾフィア・ポスムイシさん原作の「パサジェルカ～女客船～」は、第2次世界大戦から16年後、豪華客船の中で繰り広げられる心理ドラマ。いずれも原作者・主人公は女性で、観客層は20～30代の女性を想定する。

　同劇団の倉田さんは「同公演は、女性視線による女性の物語を男性のみで演じている。女性同士のけんかでも、男性なのでビンタに遠慮がなく力強いシーンに。来場者は女性の方が多いが、ぜひ男性にも見に来てほしい」と話す。

　チケットは、S席＝5,900円（当日券は5,900円）、A席＝4,900円（当日券は4,900円）。問い合わせは、電話とサイトで同劇場チケットセンター（TEL 03-5769-0011）、同劇団チケット予約係（TEL 03-3319-5645）などで受け付けている。