「焼鳥 一(まこと)」(品川区西五反田5、TEL03-6303-9365)が不動前駅近くにオープンして1カ月がたった。
物件は居酒屋「太陽堂」跡で、落ち着いて食事できるような高級感のあるデザインに改装。店主と客とのコミュニケーションを大切にするため、カウンターにはついたてを置かず、焼き場の正面はエアカーテンを設置して客席に煙が流れないように設計した。店舗面積は22坪、席数はカウンターのみ12席。
店主の猪股和弥さんは18歳から約7年間、地元・長野県内のラーメン店で飲食業を経験し、独立出店を目的に26歳で上京。ラーメン店よりも客との会話が弾むカウンター席メインの飲食店を開きたいと考えるようになり、都内の焼き鳥店で4年半修業を積んだという。店名は、猪股さんの父の名前が由来。猪股さんは「上京当初から、独立するならこの店名にすると決めていた」と話す。
「高級感と手軽さの両立」をコンセプトに掲げる。焼き鳥のメニューはなく、お任せのみ。本数も決まっておらず、客が満足するまで串を出すストップ制を採用する。「居酒屋よりもワンランク上の空間を目指しているが、仕事帰りにさくっと行ける『赤ちょうちん系』の手軽さも残したかった。コースだと時間や食事量が制限され手軽さが失われるので、ストップ制を取ることにした」と猪股さん。
焼き鳥は1本300円から。シャモと名古屋コーチンを掛け合わせた、味の濃さと弾力が特徴の「信州黄金(おうごん)シャモ」を中心に、各種銘柄鶏を使う。その日の仕入れによって提供するメニューが変わる。そのほか、「信州黄金シャモ」を使ったラーメン(1,000円)やチキンカレー(900円)なども用意する。
ドリンクメニューは「キリン一番搾りプレミアム」(850円)、「キリンclassic(クラシック)ラガー中瓶」(1,000円)、「白水」(600円)、「魔王」(1,300円)、「AKAYAME」(800円)、レモンサワー、スダチサワー、ウーロンハイ、ジャスミンハイ(以上750円)など。ウイスキーは「陸」(700円)、「富士シングルモルト」をはじめ、入荷次第でジャパニーズウイスキーを用意する。そのほか、日本酒と焼酎のソムリエ資格「SAKE DIPLOMA(サケ ディプロマ)」とワインソムリエの資格を持つ猪股さんがセレクトする15種類以上の日本酒と20種類以上のワインも。
「地域密着型の店をイメージしていたので、上京当時から住んでいるなじみ深い品川区での出店を決めた。近隣住民や近辺に勤める会社員など、近場の人に愛される店作りをしていきたい」と猪股さん。「少し遠方から足を運んでくれる人も、もちろん歓迎」とほほ笑む。
営業時間は17時~24時。日曜定休(祝日の場合は月曜)。