「山本彌(いよ)作品展『小さな生き物たちの大きな世界』」が3月26日、品川区立環境学習交流施設「エコルとごし」(品川区豊町2)で始まった。主催はエコルとごし。
繊維造形作家・山本彌さんはフェルトや糸などを材料に植物や菌類などのオブジェを制作している。全国各地の美術館などで、個展やグループ展を開催してきた山本さんが同施設でイベントを開催するのは初。
開催のきっかけについて、エコルとごし事業担当者の青木京子さんは「昨年のダンボール彫刻展が好評だったこともあり、1年に1回は大型企画展を開催したいと思っていた。山本さんの作品は以前から知っていて、緑豊かな公園内にある当施設とは調和性が高いと感じた。本人に打診したところ、快諾してくれた」と話す。
1階エントランス、コミュニティラウンジ、階段、渡り廊下に、キノコや菌類、木の実、種などの作品を展示している。「館内のさまざまなスペースに作品があるので、見逃さないようにしてもらえれば」と青木さん。受付ではキノコや木の種に関するクイズカードを用意し、観覧者に渡している。展示作品を見れば答が分かる仕組みになっているという。
コミュニティラウンジには、菌類や植物関連の書籍を置いた。同施設広報担当者の坂下冬子さんは「近隣のゆたか図書館から何冊か借りている。ただ作品を見てもらうだけでなく、多くの人に生き物や環境のことを知ってもらうのが狙い」と話す。
青木さんは「作品と戸越公園で感じる一体感の中にいる自分もまた自然の一部なのだと思ってもらえれば。小さなお子さまから大人まで楽しめる企画なので、エコルとごしへ足を運ぶきっかけにしてほしい」と話す。
観覧無料。4月21日まで。
同施設の開館時間は7時~21時30分(映像展示・常設展示やキッズスペースなどは9時~18時)。