港区と慶応義塾大学が連携して行う「昭和の地域力再発見事業」の活動拠点としてオープンした「芝の家」(港区芝3、TEL 03-3453-0474)のサイトが開設され、約2カ月が過ぎた。
同事業は昨年から3カ年計画でスタート。「昭和30年代のような温かい人と人とのつながり」を築くためのコミュニティー作りが目的。「子どもの遊ぶ環境に不安がある」「高齢化によりお年寄りの独り暮らしが多い」「近所に友人が少ない」など地域の課題を意識し、「暮らしやすい街づくり」を目指す。
「芝の家」は同事業の拠点スペースとして昨年10月4日にオープンした。慶応大学の学生や卒業生、近隣住民など現在約25人のスタッフが運営を支えている。同スペースでは子どもから高齢者まで誰もが自由に立ち入ることができ、平日の午後はスタッフと近隣に住む子どもたちが遊ぶ姿も。
スタッフの中村菜月さんは慶応大学の学生。「大学のサイトで知り、地域の活動に興味があったので参加している。母の日には子ども達のアイデアでカード作りなども楽しんだ。自分が子どものころにこんな場所があれば良かったのに」と笑う。
5月11日からは、非営利のサロン的スペース「「コミュニティ喫茶 月火木」」をスタート。「お茶のセルフサービスコーナー」を設置するほか、ドリンクや菓子類の持ち込みも可能で、地域活動の話し合いの場としても利用できる。利用料100円。
同スペースの運営を行う慶応義塾大学教養研究センター講師の坂倉杏介さんは「急に何かが変わることはないが、日々『芝の家』に人が集まることで、地域の人同士の関係は少しずつ深まるはず。地域と大学が連携することで、コミュニティの力が育てば」と話す。
「芝の家」のサイトでは新たにコンテンツを製作中で、近日正式にオープンする予定。同スペースの開室時間は水曜・金曜・土曜=13時~18時、月曜・火曜・木曜=11時~16時。日曜・祝日定休。