ITコンサルティング事業などを行う「アイティ スタイル コンサルティング」（品川区東品川4）が、株の自動売買を行うシステムトレードのソフトウエア「Signal R」のダウンロードを開始して2カ月が過ぎた。

「Signal R」の実行画面

　同ソフトの愛称は「株ロボ」。日中に起動させておけば、株価を基に売買のシグナルを計算し、証券会社に自動的に発注する。取引内容やシステムの問題などが起こると、メールで通知する仕組み。売買対象銘柄は「日経225先物」と「日経225先物mini」。

　ターゲットは「デイトレードをやりたいけどできない人」。1日で取引を終わらせるデイトレードは、短い時間でさまざまな情報を見て発注作業が必要となる。同ソフトを開発したのは、コンサルティング会社を経て4年前に独立した稲葉武志さん。きっかけについて、稲葉さんは「日中は本業で取り引きできないため、もともと自分用に作ったもの。3年ほど前から実際に使用しながら改良を重ね、たくさん勉強した」と苦笑い。

　資金の最低必要金額の目安は約10万円、月額利用料金は8,400～（利用コースによって異なる）。60日間の無料体験が可能で、現時点での利用者数は35人ほど。

　金融商品取引事業者として関東財務局に登録する同社。「当初はソフトウエアを販売するだけだったが、調べるとこれが投資助言業に当たり登録が必要なことがわかった。自動売買のソフトを販売している業者はいくつかあるが、実際に登録している企業は少ないのでは。利用者に安心感をアピールしたい」と稲葉さん。

　株ロボについて、稲葉さんは「これまでの経験上、株取引の現場で必勝ロジックは言葉で説明できるものではないと感じている。株ロボは過去のデータを基に分析しているため、利用者には不可解なタイミングと感じることもあるかもしれない。しかし、人間の感情に関係なく利益確定やロスカットしてくれる点が大きな魅力。勝ったり負けたりしながら続けていくうちに愛着がわき、愛称を付ける人もいる」という。

　今後については、「ロジックのコンテストを開催するなど株ロボのコミュニティーを作りたい。利用者同士で交流を図り、さまざまな意見交換ができれば」（稲葉さん）と意欲をみせる。

　「株ロボ」は、ウェブサイト「みんなで株ロボ生活」で体験版をダウンロードできる。