日本航空女子バスケ部「JALラビッツ」廃部へ-チーム譲渡の可能性も

廃部が決定している日本航空女子バスケ部「JALラビッツ」の練習風景。

廃部が決定している日本航空女子バスケ部「JALラビッツ」の練習風景。

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 日本航空インターナショナル(品川区東品川2)は、国内トップリーグ、Wリーグの2010年~2011年のシーズン終了に伴い、女子バスケットボール部「JALラビッツ」を廃部する。

選手たちはJAL機装ビル内の体育館で練習を行っている。

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 日本航空の完全子会社である同社は1月19日、経営不振や債務超過を理由に会社再生法の手続きを申請。企業再生支援機構傘下で再建を図ることに。クラブの廃部は、経営合理化策の一環として3月2日に発表された。

 1967(昭和42)年に女子バスケットボール部が結成され、1981(昭和56)年に「JALラビッツ」として本格的に活動をスタート。Wリーグで活動を行う傍ら、2006年から全国各地の小中学生・高校生を対象としたクリニック活動などを行い、バスケットボールの普及に努めてきた。今年も愛媛県や福岡県、北海道など全国25カ所でクリニックを開催している。

 「JALラビッツ」として活動を始めた当初のメンバーは全員客室乗務員。2008年に公開された映画「フライング☆ラビッツ」のモデルとしても注目を集めた。現在は客室乗務員2人を含む12人の選手が、ほぼ毎日午前中2時間30分、午後3時間の練習に取り組んでいる。

 荒順一監督は「会社として苦渋の決断だったと思うが、日本航空の再生に少しでも力になれば。廃部が決定したことで、チームとして何かが変わることはない。今年1年、バスケットボールができることに感謝し、これまでお世話になった方々、ファンへ恩返しをしたい。まずは10月から始まるレギュラーリーグで上位4チームに残り、セミファイナルに進出することが目標」と話す。

 選手の今後については未定だが、チーム譲渡の可能性もあるという。チームスタッフの谷美和さんは「選手たちは、今後のことはまだ考えられないと思う。後々振り返った時に悔いの残らないよう、日々真剣に取り組んでいる。シーズンでは、チーム一丸となって勝利を目指す」と意欲をみせる。

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