昭和初期竣工の「白金 甚夢迎賓館」がランチ開始-週末はウエディング

「本物のハウスウェディングをしたい人におすすめ」と雨海さん

「本物のハウスウェディングをしたい人におすすめ」と雨海さん

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 白金台駅近くの白金 甚夢(じんむ)迎賓館(港区白金台4、TEL 03-5798-3890)は10月1日より、ランチ営業を始めた。

「チュードル様式」の流れをくむ外観

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 1934(昭和9)年に完成した同館。岐阜で代々続く旧家の12代目で、政界でも活躍した渡辺甚吉氏の自宅として建てられた。当時、大学を卒業したばかりの渡辺氏は、新婚生活のために住宅建築を企画。同郷の建築家を同行させ、1年間の欧米視察へ出かけたという。

 イギリスの建築様式「チュードル様式」を取り入れ、天井の模様は職人が一つひとつ彫刻するなど、館内には随所に渡辺氏のこだわりが見られる。戦時中より渡辺家の手を離れ、その後大使館や撮影所などとして活用された。今年4月からは、レストランコンサルティングやパーティープロデュースなどを行うシーズン(港区)が運営を手がける。5月21日に結婚式場がオープンしたばかり。

 「中に入りたい」という近隣住民の要望もあり、完全予約制で平日のレストラン営業をスタートした。料理はフレンチとイタリアンの「いいとこ取り」という「フランコ・イタリアン」。メニューは、前菜・パスタ・肉料理・デザート・コーヒーか紅茶が付いた「Fuji」(2,500円)、同コースに魚料理が加わった「Yuri」(4,000円)、「Tsubaki」(5,500円)の3コースを用意する。席数は36席。

 「イタリア各地を回ったシェフが、お客さまの声を取り入れながら作っている。現代の建築技術では再現できない歴史ある建築物の中で、おいしい料理を楽しんでいただけるのが最大の魅力」と同社広報の雨海友姫さん。

 館内には、まつげに特化したサロン「アイビューティサロン Angela」もオープンした。「業界初」(同社)の施術前に仕上がりがわかる「アイラッシュシュミレーション」を用意している。

 雨海さんは「古い建物は特に大切に使いこまないと保存が難しい。未来へ残すために手入れを行うことが一番の目的。甚吉さんが残した洋館を多くの方々に知っていただき、『おもてなし文化』を継承していきたい」と話す。

 レストランの営業は平日のみ。営業時間は11時~15時。水曜定休。 

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