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モスバーガー大崎店に「ゆっくりレジ」 外出困難者が分身ロボットを遠隔操作

スタッフとおそろいのユニホームを着用したOriHime

スタッフとおそろいのユニホームを着用したOriHime

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 「モスバーガー 大崎店」(品川区大崎2、TEL 03-5437-5011)は7月27日、分身ロボットOriHime(オリヒメ)を使った「ゆっくりレジ」の実験導入を開始した。運営はモスフードサービス(同)、協力はオリィ研究所(港区芝5)。

手前のOriHimeは車いすを利用する方や子ども向け

 大崎店は2007(平成19)年、モスバーガー本社が入居する大崎駅新西口「ThinkPark Tower」2階にオープンした直営店。今年3月に「モスバーガー」ブランドのカフェ機能を強化した「MOS&CAFE(モスアンドカフェ)」業態としてリニューアルし、セルフレジやオンライン注文などを導入した。店舗面積は約85坪。

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 「ゆっくりレジ」では、難病によって外出が困難な人がOriHimeを遠隔操作して注文を受け付ける。OriHimeは、オリィ研究所(吉藤健太朗社長)が開発したインターネット経由で操作する分身ロボット。同社は法人向けにOriHimeのレンタルサービスを提供している。

 モスフードサービスは「ゆっくりレジ」の導入により、人手不足の解消と社会貢献の両立を目指す。同社の広報担当者は「社員がサポートしやすい直営店での実験導入を決めた。セルフレジでは伝わりにくい、人の温かみが感じられるサービスの提供を目指したい」と話す。

 パイロットは、兵庫県在住で脊髄性筋萎縮症の酒井麻椰さんと、大阪府在住で先天性骨形成不全症の竹久滉人さん。2人は今回の接客準備として、予約なしで来店する客に対応するトレーニングを行い、モスバーガーのキャストが入店時に受けるオリエンテーションを受講したという。

 OriHimeの導入機は2台。うち1台は車いすの利用者や子どもの目線と合う高さに設置し、パイロットが来店客に応じて使い分ける。

 注文方法は、OriHimeを介してパイロットと会話しながら商品をオーダーする。来店客は有人レジで決済し、商品の受け渡しは店内のスタッフが行う。

 初日は「ゆっくりレジ」に最大6人の客が列をつくった。竹久さんは「フェイスブックやツイッターを通じて取り組みを知ったお客さんが来店してくれた。たくさんの人と話ができるのがうれしい」とOriHimeの両手を振りながら喜んだ。

 「ゆっくりレジ」は平日14時から18時まで設置し、8月下旬までの予定。システムメンテナンスなどにより、実験導入期間中でも使用できない場合がある。今後は「ゆっくりレジ」で決済ができるよう検証を進めるほか、ドライブスルーの応対や自走式ロボットによる配膳も検討するという。

 営業時間は7時~22時。新型コロナウイルス感染症対策として、入り口に消毒液、レジとの間に飛散防止フィルムを設置。席にはパーテーションを設け、来店客には飲食時以外のマスク着用をお願いする。