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武蔵小山に「品川小山 美の図書館」 アート収集家が所有する作品や蔵書を展示

絵本スペース、奥にはウォーホルの作品を飾る

絵本スペース、奥にはウォーホルの作品を飾る

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 「品川小山 美の図書館」(品川区荏原3、TEL 080-8125-5710)が武蔵小山商店街パルムにオープンして2カ月がたった。経営はやまざきアートアーカイヴス(小山5)。

「品川小山 美の図書館」外観

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 代表の山崎隆さんが30年以上前からコレクションする約70種類のアート作品と約5000冊の蔵書の一部を展示する。山崎さんは1987年、ニューヨークでアンディ・ウォーホルの「アフター・ザ・パーティー」を購入して以来、杉本博司や宮島達夫などのアート作品収集家として活動してきた。

 施設内には、畳敷きの展示スペース、奥行き1.5メートル程度の展示室「ブラックルーム」、書籍を閲覧できるカウンター席やソファ席、絵本の読み聞かせができるスペースを設ける。内装や照明はギャラリーを手掛ける業者に依頼したという。施設面積は約24坪。

 オープンの経緯について、山崎さんは「アート作品や本のコレクションを気軽に見てもられる私設図書館を作りたかった。武蔵小山出身なので、地元商店街を選んだ」と話す。「施設名は、ロバート・ヘンライ著『アート・スピリット』に記された『美とは何か』の定義に影響を受けた」とも。

 展示作品は月替わりで、展示テーマは設けずスペースの雰囲気に合わせて選ぶ。現在、畳敷きのスペースには、谷崎潤一郎訳「源氏物語」や永井荷風著「ひかげの花」などの古書や掛け軸を展示する。

 「ブラックルーム」は、鑑賞者が個室内に入らず、台に上って開口部から内部に展示された作品を鑑賞する仕組み。現在は、杉本博司による写真作品「Bay of SAGAMI」、写真集「Le Notti Bianche」「信長とクアトロ・ラガッツィ 桃山の夢と幻+杉本博司」などを展示する。

 閲覧スペースの本棚には、神保町の古書街や展示会の物販で買い集めた書籍をそろえる。日本の伝統文化や現代アートに関する書籍のほか、建築、寺院、自然科学分野、小説なども。席にはWi-Fiと電源を備える。軽食や飲料水の持ち込み可。

 ドリンクメニューはホットコーヒー、カフェラテ、カプチーノ(以上360円)を用意する。コーヒー豆は「ノグコーヒーロースターズ 武蔵小山焙煎(ばいせん)所」(小山4)と「村上式珈琲(コーヒー)焙煎店」(小山6)の豆を使う。コーヒーを10杯飲むと1杯無料になるポイントカードを発行する。

 今後の展望について、山崎さんは「何を美しいと感じるかは人それぞれ。お客さんが美しいと感じるものを発見できる場にしたい」と意気込む。

 営業時間は11時~18時(金曜は14時~19時)。月曜、火曜定休。新型コロナウイルス感染症対策として、来店時に検温とアルコール消毒をするほか、マスク着用をお願いする。座席とレジカウンターにはパーティションを設置する。

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