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武蔵小山に着物専門店「ぜろいち」 長野の呉服店が着物初心者にアプローチ

「ぜろいち」店長の前田慎介さん(右)とスタッフ

「ぜろいち」店長の前田慎介さん(右)とスタッフ

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 着物専門店「ぜろいち 武蔵小山店」(品川区荏原3、TEL 03-6426-7101)が12月21日、武蔵小山商店街パルムにオープンした。運営はたちばな(長野県)。

「ぜろいち」店内

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 同社は1979(昭和54)年に設立。長野県を中心に、新潟県や北海道、東京都、愛知県などに呉服店や着物レンタル、着付け教室、フォトスタジオなどを展開する。新業態「ぜろいち」は武蔵小山店が1号店で、着物初心者にアプローチして着物ファンを増やすことを目的としたセレクトショップ。店舗面積は約30坪。「DUCT COFFEE LAB(ダクトコーヒーラボ)」跡を居抜きで利用する。

 カフェの内装を生かして、空調や照明、コンクリートの壁をそのまま使い、装飾に植栽を取り入れる。厚めの陳列棚を用いて重厚な雰囲気を出し、棚下に照明を入れて商品を見えやすくしたという。陳列棚を支える鉄骨の差し色には、ブランドロゴの赤色を使う。

 新業態について、店長の前田慎介さんは「呉服店は何を売っているのか分からないので入りづらいという声があった。そこで、普段着のように着物を選べることをアピールすれば立ち止まってくれるのではないかと考えた」と話す。

 武蔵小山商店街での出店について、同社専務取締役の丹下崇裕さんは「いつか商店街での出店に挑戦したいと思っていたところ、今回の物件を紹介してもらった。自社の呉服店は35坪以上がほとんどで、当店は最小。当初はカフェを併設する予定だったが、スペースの都合で断念した」と話す。

 販売商品は小紋やつむぎなどのカジュアルな着物を中心に、帯締め、帯揚げ、長じゅばん、羽織、草履、かんざしなどをそろえ、トータルコーディネートを提案する。「特に、男性用着物は60点ほどと、豊富に用意している」と前田さん。毎月イベントを企画し、1月は展示販売会を、2月は店外で着物を楽しむ会を、それぞれ開く予定だという。

 着物の価格帯は15万円~20万円、デニム着物は5万円~7万円。値札は客に誤解を与えないよう、生地代と仕立て代を合わせた金額を提示する。

 「着物は値段が高く、洋装に慣れた現代人にとってハードルの高いファッションだが、楽しみたい人はいるはず。着物初心者に向けたサービスに特化したい。いずれは、着物での来店を楽しめる和風カフェを立ち上げられたら」と丹下さん。前田さんは「着物の知識を学べる講座を開催したい。今さら聞けないことでも気軽に質問できるような場になれば」とほほ笑む。

 営業時間は10時45分~19時45分。火曜定休。

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