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高ゲで月の名所イベント「ムーン・マンス」 江戸時代の「月待ち」を再解釈

Gateway Parkに展示する直径約6メートルの月のオブジェ「水面の月」(写真提供=MoN Takanawa)

Gateway Parkに展示する直径約6メートルの月のオブジェ「水面の月」(写真提供=MoN Takanawa)

 期間限定プログラム「MoON MONTH(ムーン・マンス)−月を待つ月−」が9月7日、高輪ゲートウェイシティのミュージアム「MoN Takanawa: The Museum of Narratives」(港区高輪)で始まった。

「江戸の月夜の物語〜喜多川歌麿『品川の月』と高輪の二十六夜待ち〜」イメージ(写真提供=MoN Takanawa)

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 江戸時代の高輪は月の名所として知られ、旧暦7月26日の夜には、海から昇る月を待つ「二十六夜待ち」で多くの人が集まったという。同イベントでは、月を待ちながら人々が語らい、酒食を共にした「月待ち」の文化を再解釈し、月をテーマにしたアートや食、音楽、体験型プログラムなどを施設内で展開する。

 広さ約100畳の畳の展示スペース「Tatami」では9月9日から、イマーシブ体験型展示「江戸の月夜の物語〜喜多川歌麿「品川の月」と高輪の二十六夜待ち〜」を開催する。浮世絵師・喜多川歌麿の代表作で、江戸のお座敷(遊郭)での月見の様子を描いた「品川の月」を超高精細にデジタルデータ化した素材を使った演出映像を、展示スペースの壁面に映し出す。投影サイズは、縦約2.6メートル、横約11メートル。絵の中心に立つ女性の身長を150〜160センチ程度と想定し、作品に描かれた20人の登場人物を等身大に近いサイズに拡大することで、江戸の人々が目の前に実在するかのような臨場感を演出する。

 同作には、日本の文化財の高精細複製品を制作する「綴(つづり)プロジェクト」の撮影・画像処理技術が使われている。この技術は、大手精密機器メーカーのキヤノン(大田区)と京都文化協会が共同開発した。

 キヤノンマーケティングジャパン(港区)コンテンツプロモーションセンター・プランニングディレクターの阿部芳久さんは「一般的な映像の基準を超えた高精細データのため、視界いっぱいに拡大投影しても、喜多川歌麿の繊細な筆のタッチやディテールを鮮明に見られる」と話す。「江戸の一夜に身を委ね、絵画に息づく彼女たちの物語を自由に想起してほしい。今ここだけの没入体験を楽しんでもらえたら」とも。

 同施設2階で9月9日から開催される没入型プラネタリウム「月待ちの宵」は、江戸時代の星空を床面に投影し、夜空を歩くような体験を用意するという。制作はプラネタリウムクリエーターの大平貴之さんが、ナレーションは声優・俳優の津田健次郎さんが、それぞれ担当する。料金は、昼の部が500円で、17時からの夜の部はワンドリンク付きで1,500円。26日まで。

 期間中、「二十六夜待ち」をイメージしたフォトスポットを同施設2階エントランスに展示する。9月13日には、時代衣装を着用した役者たちが館内を練り歩くスペシャルイベントを行う。

 9月25日には、漫画「宇宙兄弟」作者の小山宙哉さん、編集者の佐渡島庸平さん、新政酒造八代目蔵元の佐藤祐輔さん、日々(にちにち)醸造の松本日出彦さんが登壇するトークライブを実施する。参加費は3,850円で、チケットは9月9日からピーティックスで販売する。

 このほか期間中には、J-WAVE特別番組「BEYOND THE MOON」の公開収録や、木臼と杵で餅つきを体験する「江戸高輪・月待ち餅つき」、植物から作ったインクで月をテーマに絵を描くワークショップ、天体望遠鏡で月を観賞する天体観測プログラム、「高輪どぶろく」の振る舞い酒などを予定する。

 TAKANAWA GATEWAY CITY全域では「高輪つきまち」を開催する。Gateway Park、Gateway Studio、NEWoMan TAKANAWAなどを会場に、月に関連したグルメや伝統文化、体験、アートを組み合わせた企画を展開する。13日まで。

 MoN Takanawa総合プロデューサーの小山薫堂さんは「月が昇るのを待つ時間さえ楽しんだ江戸の人々の生活には、何でもすぐに手に入る今だからこそ触れたい豊かさがあるように思う。江戸時代から現代につながる『二十六夜待ち』を通してさまざまな文化と出合い、『待つことの幸せ』を感じてもらえれば」と話す。

 10月4日まで。一部イベントは有料。