展覧会「いのちの未来+(プラス)」が7月25日、高輪ゲートウェイシティ内のミュージアム「MoN Takanawa: The Museum of Narratives」(港区三田3)で始まった。主催はいのちの未来研究所(京都府)、同ミュージアム、パルコ(渋谷区)。
同展覧会は、2025年に開催された関西万博(大阪府)のシグネチャーパビリオンとして展開した「いのちの未来」をアップデートしたもの。ロボット研究者で大阪大学教授の石黒浩さんが総合プロデューサーを務め、人間とアンドロイドの共生や融合を通じた「いのちの可能性」を問いかける。
石黒さんは「関西万博から1年が経過し、AIとロボットはますます進化した。50年後の未来として描いた世界は、もしかすると5年先には実現するかもしれない。近い将来、自分たちが責任を持って考えなければならない問題意識を持って、展示を見てほしい」と呼びかける。
展示は3つのゾーンで構成する。ゾーン1「いのちの歩み」では、日本人が「モノ」に命を宿してきた歴史を土偶や埴輪(はにわ)、仏像、能面、文楽人形、アンドロイドから振り返る。ゾーン2では、祖母と少女の対話を中心に、50年後の未来を想像させるストーリーを描く。ゾーン3では、石黒さんの思想を基にアーティストと合作した、1000年後の進化した人間(アンドロイド)の「モモ」を展示する。関西万博では、アンドロイドに記憶が引き継げるかを問うテーマだったが、今回はゾーン2で来場客が自らの「いのちの未来」を考えるようなシナリオを追加したという。
物販では、関西万博で人気だったという商品を一部再販するほか、同展覧会のオリジナル商品として「いのちとは何か」を考えるオリジナルドリル「ドリル いのちの未来」(1,760円)や、「いのちの未来 公式図録」(3,300円)、Tシャツ(3,500円~)などを販売する。
展示外企画として、二松学舎の協力で制作した「夏目漱石アンドロイド」を初展示する。来場客がマイクを通して語りかけることで、自律的に話すアンドロイドと対話ができる。体験には専用チケット(1,000円)が必要。
夏目漱石アンドロイドは品川経済新聞の取材に対し、「品川は、『吾輩(わがはい)は猫である』という書籍で、『品川から舟を一艘(いっそう)雇うて』と釣りの話で登場させた場所。私自身の思い出は遠くかすんでいるが、海と街の香りが混じる場所だった」と品川の思い出を回顧する。品川に住む人々に向けて、「海と道が人を運ぶ街で、どうか自分の心を大切にしてほしい。文芸の哲学的基礎で申した通り、文学も生活も、いかに生きるかに関わるものだから」とメッセージを残した。
チケットは、30分ごとの時間指定で販売する。料金は、一般=前売り3,500円、当日4,000円(土曜・日曜・祝日・8月13日・14日は500円増し)、25歳以下=2,500円、中学生以下=1,500円。
開催期間は9月25日まで(8月3日は休館)。8月6日には、石黒さんとメディアアーティストの落合陽一さんによるトークショーを開催予定。