見る・遊ぶ 暮らす・働く

大井町の銭湯「すえひろ湯」がリニューアル 大崎・金春湯オーナーが事業承継

左から店長の村田なつみさん、社長の角屋文隆さん、スタッフの高野光司さん

左から店長の村田なつみさん、社長の角屋文隆さん、スタッフの高野光司さん

  • 62

  •  

 大井町西口近くの銭湯「すえひろ湯」(品川区大井1、TEL 090-4326-0485)が12月16日にリニューアルし、約6カ月ぶりに営業を再開した。運営は銭湯「金春湯」(大崎3)を手がけるユカル(同)。

「すえひろ湯」外観(提供=すえひろ湯)

[広告]

 末広湯は設備の老朽化などを理由に一時は閉店を発表していたが、同社が事業を継承。今年6月にシャワー設備や浴場、サウナ室の改装を始めた。施設面積は約113坪。

 事業承継の経緯について、同社社長の角屋文隆さんは「祖父同士の付き合いがあった銭湯。5月上旬に廃業の話を聞き、この場所をなくしたくない、少なくなりつつある銭湯を減らしたくないという思いで、引き継ぐ決心をした」と話す。営業再開に向けて法人を立ち上げ、スタッフを募集して運営体制を整えたという。

 屋号は漢字ではなく「すえひろ」に統合し、看板やのれんなどを刷新。「金春湯と同じデザイナーに依頼した。平仮名にしたのは、フォントに丸みが出て、親しみやすさを感じてもらえると考えたから」と角屋さん。

 浴場は、八角形の洗い場や電気風呂、座・寝風呂などの浴槽設備をそのまま活用する。薬湯の浴槽は水風呂に変更。女湯の水風呂跡は休憩スペースに、男湯の水風呂跡はサウナ室を拡張した。

 サウナは、従来の遠赤外線ストーブ式からボナサウナ(座席下や背面にストーブを格納した形式)に変更し、収容人数を女湯は最大8人、男湯は最大11人に増やした。サウナ室の外にはサウナハットやマットを置くスペースを用意する。店長の村田なつみさんは「ボナサウナは熱の伝わり方が均一になり、室内全体を温めることができる」と話す。

 受付には、ビールタップを2つ新設し、「DevilCraft Brewery(デビルクラフト ブルワリー)」(広町1)のクラフトビール(約280ミリ=750円)を日替わりで提供する。「湯上がりにすっきり飲めるものをそろえた」と村田さん。そのほか、国内醸造のクラフトビール(各種350ミリ缶=750円)や水(100円)、牛乳(各種=150円)も。

 オリジナルグッズとして、「ロングすりーブTシャツ」(4,500円)やビールグラス(1,200円)、「下足札キーホルダー」(700円)などを販売する。

 「もっと早くオープンしたかったが、想定よりも準備に時間がかかってしまった。地元の人から『いつ再開するのか』と聞かれるたび、うれしさはある一方で、期待に応えられるかプレッシャーも感じていた」と角屋さん。「末広湯の良さを残しつつ、サウナ好きにも気に入ってもらえる銭湯を目指して改装した。今後はイベントも積極的に開催したい。多くの人に長く愛され、皆さんの日常に溶け込んだ場所になれたら」と笑顔を見せる。

 営業時間は15時~翌1時(土曜・日曜は10時~)。火曜定休。料金は、大人(高校生以上)=500円、中学生=400円、小学生=200円、未就学児=100円(大人1人につき1人無料)。サウナはサウナマット付きで90分=600円(入浴料は別途必要)。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース