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不動前に「フラヌール書店」 店主はフリーランス書店員の久禮亮太さん

店主の久禮亮太さん

店主の久禮亮太さん

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 「フラヌール書店」(品川区西五反田5)が3月7日、不動前駅近くにオープンした。運営は、くれブックス(同)。

「フラヌール書店」の外観

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 店主の久禮(くれ)亮太さんは、学生時代から約20年書店員を務め、2003(平成15)年から約7年間は「あゆみBOOKS五反田店」(現在は閉店)に勤務。2015(平成27)年から書店実務のコンサルティングなどを手がける「フリーランス書店員」として活動している。著書に、書店員経験からスリップ(書籍に挟み込まれた伝票)を活用した品ぞろえの実践を解説する「スリップの技法」(苦楽堂)がある。

 店名のフラヌールはフランス語で「遊歩者」を意味し、「歩きながら考える」といったニュアンスを持つという。今回の出店について、久禮さんは「五反田エリアには長く住んでおり、土地勘がある。小学校でPTAの会長を務めるなど、子育てを通して地域に知り合いも増えた。自分が『家の近くにこんな本屋があったらいいな』と思える店を始めたかった」と話す。

 倉庫などに使われていた物件を改装して利用する。店舗面積は約15坪で、店内奥にギャラリースペースを設ける。店内の書棚やベンチは、久禮さんが約半年をかけて自作した。一部の棚は稼働式で、店内でのイベント開催に対応する。

 書籍は、文芸、人文、社会、ビジネス、芸術、絵本・児童書、暮らしの本など、約4500点が並ぶ。「小規模でもオールジャンルで幅広くそろえたい」と久禮さん。近隣に学校や保育園があり、親子連れの来店も多いことから、絵本や児童書も用意する。

 3月11日には、こけら落としイベントとして絵本作家の谷口智則さんによる読み聞かせとサイン会を開催した。現在、ギャラリースペースでは谷口さんの作品を展示・販売している。4月10日まで。

 久禮さんは「町の総合書店としての品ぞろえを意識しつつも、得意ジャンルである人文書の棚づくりにも力を入れたい。読書好きな人や遠方から来てくれる人にも喜んでもらえるよう、ちょっとマニアックな本にも出合える店にしたい」とほほ笑む。

 営業時間は12時~20時。水曜、第1・第3日曜定休。

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