外来生物への対策としてアメリカザリガニのチャーハンを食べるイベント「エイリアンを食べてみよう!」が7月22日・23日、8月23日・24日、スープ専門店「TapTap(タプタプ)」とセレクトショップ「YELL(エール)」(以上、品川区東五反田1)で開催される。主催は立正大学(大崎4)の経営学部近藤ゼミB班。
アメリカザリガニの身を使ったチャーハン(写真提供=立正大学経営学部近藤ゼミB班)
同ゼミは、学生がプレゼンテーションスキルを身につけることを目標に掲げる。ゼミ生が班ごとにプロジェクトを立ち上げて調査やフィールドワークを進め、その結果を秋と冬のプレゼン大会で発表する。
同イベントは、アメリカザリガニを調理して食べることで数を減らすプロジェクトの一環。雑食性のアメリカザリガニは生態系に影響を及ぼすため、国は今年6月1日、条件付特定外来生物に指定した。同班の大江彩奈さんは「せっかくプレゼン大会に出るのなら、オリジナリティーのある取り組みをしたいと考えた。社会問題について調べる中で、外来生物には食べられるものもあると知り、身近なアメリカザリガニに注目した」と話す。
2022年8月にプロジェクトを始めて以来、沼での駆除活動のほか、ザリガニ料理専門店や駆除活動を行っている団体などへの取材、アメリカザリガニを使ったレシピの開発などに取り組んできた。同班の渡邊快さんは「ザリガニは中国やフランスでは一般的な食材。中華料理にするとおいしいのではないかと考え、試作の末にチャーハンのレシピを考案した。臭みは全くなく、味はエビと変わらない」と話す。
イベント会場の「TapTap」では、アメリカザリガニの身を使った「挟まれたら痛飯(いちゃーはん)」とお茶などのソフトドリンクのセット(500円)を販売する。同ビル2階の「YELL」では、ザリガニについて学べるパネルを展示し、ワークシートを配布。B班の学生がアメリカザリガニや駆除活動について来場者に説明する。
同班の成瀬博直さんは「アメリカザリガニは食べられるし、味もおいしい。そのことをとにかく多くの人に知ってもらいたい。夏休みの自由研究のテーマに困っている小学生がいたら、ぜひ参考にしてもらえたら」と笑顔を見せる。大江さんは「生態系の観点ではアメリカザリガニは悪者だが、国内に持ち込んだのは人間。アメリカザリガニだけが悪いわけではないことを、イベントを通じてきちんと伝えていきたい」と話す。
開催時間は、7月22日・23日=10時~13時、8月23日・24日=15時~18時。