auショップ品川で携帯電話を使ったデジタルサイネージ-DNPと日立

携帯電話を利用したデジタルサイネージ。今回の試験サービスでは携帯電話を横一列に並べた画面で広告を表示するが、縦、階段状などの陳列も可能。

携帯電話を利用したデジタルサイネージ。今回の試験サービスでは携帯電話を横一列に並べた画面で広告を表示するが、縦、階段状などの陳列も可能。

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 大日本印刷(新宿区)と日立製作所(品川区南大井6)は、3月23日より品川駅港南口直結のイーストワンタワーにあるauショップ品川店(港区港南2)で、携帯電話画面を利用したデジタルサイネージの試験サービスを開始した。

携帯電話を利用したデジタルサイネージを展示する什器。

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 デジタルサイネージは、広告媒体などに活用される電子看板。今回開発されたサービスは、複数の携帯画面を連動し、一つの画面のように表示させる技術を使用している。携帯電話に応用したデジタルサイネージは業界初。「大型ディスプレーを使い、電源や専用機器を必要としていたこれまでのものに比べて、場所をとらず手軽に使用できるのが利点」(大日本印刷デジタルサイネージプロジェクトチームの閑郁文さん)。

 目的は販促支援と広告効果。今回の試験サービスは、auショップ品川の店頭で5台の日立製携帯電話「W63H」を横一列に並べ、右から左へ広告画像を流す。さらに縦、階段状などの陳列も可能。動きのある画像でアイキャッチ効果を高める狙い。広告画像にはKDDI、日立の携帯端末「H001」、講談社の「萌える麻雀入門 もえじゃん!」を配信する。

 同試験では「広告が見られている頻度」「店舗を訪れ、端末に触れる人数」など、事業採算性に向けての検証を行う。3月23日~25日に150人を対象に行ったアンケートでは、85%が「面白いアイデア」だと回答したという。

 また、携帯電話1台でも使用可能のため、「キャンペーンの際、携帯電話に流れるデジタルサイネージを見せながら商品説明を行う」「携帯電話ショップ、銀行などの受付に携帯電話を置き、利用者の待ち時間に広告を流す」「スーパーで1週間分の献立を表示する」などの活用を見込む。

 同サービスは、基本仕様を大日本印刷が担当、日立製作所は2003年8月~2007年9月に提供した希望時間にユーザーが求める情報を自動配信するサービス「キメクル」の技術やノウハウを生かし、携帯アプリの開発を行った。

 大日本印刷デジタルサイネージプロジェクトチームの中沢享さんは「携帯電話メーカーとしてさまざまなソフト開発の実績がある日立と組み、環境に耐えられるBREWを搭載してあるauの携帯電話で行うことでサービスが実現した。今後はタッチパネルや赤外線通信などを取り入れ、参加型の広告も検討している」と話す。

 同サービスの試験期間は約2カ月。大日本印刷は7月以降の事業化、2009年度末までに1,000店舗での導入を目指す。

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