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西小山にDIYスタジオ「ハンドソープレス」再移転 オンライン印刷サービス開始

リソグラフ印刷機と菅野信介さん(左)、安藤僚子さん

リソグラフ印刷機と菅野信介さん(左)、安藤僚子さん

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 リソグラフ&オープンDIYスタジオ「Hand Saw Press Tokyo(ハンドソープレス トーキョー)」(品川区荏原6、TEL 03-6421-6168)が6月1日、西小山駅近くに移転オープンした。

「Hand Saw Press Tokyo」 外観

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 同スタジオの運営者は、武蔵小山在住でレストラン「AM-A-LAB(アマラブ)」(小山3)を営む建築家の菅野信介さんと、インテリアデザイン事務所「デザインムジカ」(小山4)を主宰する安藤僚子さん。武蔵小山の物件の期間満了に伴い、西小山の物件を2カ月かけて改装・移転した。店舗面積は44平方メートル。

 スタジオ名の「Hand Saw」は木工で使うのこぎり、「Press」は印刷・出版を意味する。同店は2018(平成30)年、武蔵小山在住で飲食業や音楽レーベルを主宰していた小田晶房さんが、リソグラフ印刷機を使った期間限定店として不動前駅近くにオープン。菅野さん、安藤さんと3人で運営を開始した。当初は仲間内で楽しむつもりが、さまざまな人との出会いによって継続を決め、武蔵小山の定期借家へ移転。小田さんは2019年に京都へ移住し、姉妹店「Hand Saw Press Kyoto」(京都府)をオープンしている。

 同スタジオは、リソグラフ印刷機2台を所有する。リソグラフは理想科学工業(港区芝5)の孔版印刷方式のデジタル印刷機で、印刷スピードが速く、低コストなのが特徴。印刷ドラムが2台入っているため、1回の印刷で2色印刷ができる。作品づくりのために、しばしば海外のアーティストが同スタジオを訪れることもあったという。

 「コロナ禍による外出自粛中は、改装や展覧会の準備、移転記念のフリーペーパーZINEを作成していた。土地柄なのか、移転後は家族連れで遊びに来てくれる人が増えた」と安藤さん。「新スタジオは住居用のため、風呂やキッチンが付いている。今後はワークショップに携わる人のためのレジデンススペースを作りたい」と意気込む。

 同スタジオでは、持ち込み原稿のリソグラフ印刷ができる。コースは2種類で、スタッフに相談しながら印刷する「予約印刷」(1時間=1,500円、印刷費が別途必要)と、印刷の相談やスタジオ見学を兼ねて印刷体験ができる「オープンスタジオ」(リソグラフ利用料500円、印刷費が別途必要)を用意。新型コロナウイルス感染症対策として、オープンスタジオの利用は事前のメール連絡を推奨している。

 移転後は、新たにオンライン印刷サービスにも対応する。送られてきたデータをスタッフが印刷し、オンライン会議用ツールZoomで共有しながら微調整する仕組み。料金は「予約印刷」と同額。

 「本来なら刷り上がった実物の色や質感を利用者自身が現場で確認した方がよいが、コロナ禍でもサービスを利用してもらえるよう工夫している。リソグラフ印刷に慣れている方だけでなく、遠方の人にも利用してほしい」と菅野さん。「リソグラフの良さは、機械を使った印刷なのに手作りの工程が感じられること。来月からは隣接するガレージを使って、ワークショップやギャラリー、古本フリーマーケットを開催していく予定」と参加を呼び掛ける。

 営業時間は公式ウェブサイトのカレンダーで告知する。

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