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品川区立図書館が電子図書館サービスを開始 1000タイトル用意、14日後に自動返却で

電子図書館サービスのトップ画面(画像提供=品川区立図書館)

電子図書館サービスのトップ画面(画像提供=品川区立図書館)

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 品川区立図書館が6月29日、電子図書館サービスの提供を始めた。品川図書館(北品川2)をはじめとする11図書館と大崎駅西口図書取次施設(大崎2)で利用を受け付ける。

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 電子図書館サービスによって、手持ちのパソコン、スマートフォン、タブレットなどを使ってインターネット経由で電子書籍を読めるようになる。23区の公立図書館では、千代田区など6つの区で導入されている。

 利用対象者は、品川区在住で図書館の利用カード(青色のカード)を持つ人。初めて利用する際は、図書館に来館してID発行の手続きが必要になる。

 導入のきっかけについて、品川図書館館長の吉田義信さんは「コロナ禍で来館を控える人のほか、そもそも忙しかったり外出が難しかったりする人もいる。電子サービスの導入によって、場所や時間に縛られることなく本や音楽を楽しめるほか、紙の書籍が読みにくい人も使いやすくなると考えている」と話す。総務省の調査ではスマートフォンの世帯保有率が8割を超えていることから、「区民に電子図書館サービスを利用する機器が一定数以上行き渡っていると判断した」とも。

 導入した電子図書館のシステムは、LibrariE(ライブラリエ)&TRC-DLとナクソス・ミュージック・ライブラリー。LibrariE&TRC-DLは図書館流通センター(文京区)が運営する電子図書館サービスで、品川区では初回1000タイトルの電子書籍を用意する。閲覧時は、文字の拡大、読み上げ、音や朗読を楽しめる機能などを備える。

 選書は、これまでの利用状況から一般・ティーンズ・子ども向け図書のうち「利用者の希望に合いそうなもの」を中心に、文芸書、実用書、動く絵本や事典などをそろえたという。今後は絶版本や外国語図書の導入も検討する。

 貸し出し・予約は紙の本の冊数とは別カウントとし、1人2点まで。貸出期間は14日間で、期間が過ぎると閲覧できなくなる。貸出期間は1回のみ延長可。予約の取り置きは7日間。

 ナクソス・ミュージック・ライブラリーは、クラシックに特化した音楽配信サービス。利用者は200万曲以上の楽曲を再生できる。IDを受け取るとログイン後2週間は自由に利用できるが、期間後は再度の来館手続きが必要。

 吉田さんは「2020年春の1回目の緊急事態宣言では図書館サービスを全面的に休止したため、本が好きな人が来館できない状況になって心苦しかった。電子図書館の冊数は都内のほかの区に比べるとまだまだ小規模だが、利用者の声を聞きながらサービスを拡大していきたい。ぜひ皆さんのご意見をいただけたら」と呼び掛ける。

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