食べる

五反田の「コワーキングスナック」がアバタースタッフ採用、画面越しに接客

店内を再現したバーチャル空間で乾杯する「雫」さん

店内を再現したバーチャル空間で乾杯する「雫」さん

  • 15

  •  

 五反田ヒルズの「コワーキングスナック Contentz(コンテンツ)」(品川区西五反田1)が10月17日、バーチャルキャラクター「雫」さん役の専用スタッフを採用し、店内に「アバター専用ブース」を設けて本格運用を始めた。

雫さんと話せる専用席

[広告]

 「コワーキング×スナック」をコンセプトに掲げる同店は、フリーランスのライターやデザイナー、会社員など、曜日替わりのスタッフが店に立つ。8席のカウンター、2人がけテーブル2卓、4人がけソファ1卓を備える。店舗面積は8.5坪。

 バーチャルキャラクターによる接客は、AVITA(西五反田1)のアバターオンライン接客サービス「AVACOM(アバコム)」を活用する。アバター役のスタッフは、ネット回線を使って自宅などから画面越しに接客する。今年4月の試験導入を経て、7月ごろから店内に正式導入した。

 店主の佐藤章太さんは「当初は私やスタッフが交代で『中の人』を担当したが、キャラクターが統一できず、常連客は中の人をよく知っているため、バーチャルの良さを発揮できなかった。そういった事情から、専門スタッフの新規雇用を決めた」と話す。8月にインスタグラムを使ってスタッフを募集したところ20人の応募があり、1人を採用した。

 バーチャルキャラクター「雫」さんは、画面内にアバターの姿で出勤する。本業はグラフィックデザイナーで、趣味は料理とコスプレ。好きな酒はウイスキーの「グレンモーレンジィネクター・ドール」。応募理由について、雫さんは「個人の配信活動や企業配信の導入サポートなどの経験がある。 AVACOMは3Dモデルがしっかりしていて、スナックでのバーチャル勤務に興味を持った。リモートワークを重視する自身の働き方にも合っている」と話す。

 専用ブースはソファ席で、1組4人までの接客に対応する。アバター接客の利用料は無料だが、通常のテーブルチャージ(おつまみ1品付き1,000円)とドリンク代が必要となる。

 利用客は雫さんと自由に会話できるほか、画面上で「トークガチャ」を回すと、表示されたお題に沿ってトークを楽しめる。お酒をごちそうする場合(1杯=500円)、雫さんは店が事前に支給したドリンクを客と一緒に楽しむという。

 「グループで来店し、雫さんを交えて歓談するのもお勧め」と佐藤さん。雫さんは「初めて利用する方は、アバター接客の仕組みをアトラクション感覚で楽しんでいる印象。配信活動やバーチャルキャラクターの企業導入について質問を受けることも。遠隔で話すため、話のテンポを大事にしている。接客に慣れ、さらにスナックらしく楽しい話ができるようになれば」とほほ笑む。

 雫さんの勤務時間は、月曜・水曜・金曜(祝日を除く)=20時~22時。2024年3月31日まで。同店の公式サイトで席の予約を受け付けるほか、席が空いていれば当日利用できる。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース