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北品川のカフェが「おばあちゃんぱん」開発 そしゃく配慮の規格を取得

「KAIDO books&coffee」社長の佐藤亮太さん

「KAIDO books&coffee」社長の佐藤亮太さん

 北品川のカフェ「KAIDO books&coffee」を運営するしながわ街づくり計画(品川区北品川2、TEL 03-6404-6388)が、かむ力や飲み込む力が弱まった高齢者も食べやすい「おばあちゃんぱん」を開発し、6月8日にオンラインストアで販売を始めた。

「おばあちゃんぱん」

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 当初はモニター販売で、発送前と実食後のアンケートへの回答が条件。5個入りを、予定通常価格の2,160円から25%引きの1,620円で販売する。1日10人限定。高齢者施設・福祉施設の職員向けのモニター販売プランも用意している。

 社長の佐藤亮太さんは、開発のきっかけについて「地域密着で10年以上カフェを営業し、高齢のお客さんとも多く接する中で、飲み込みやすく、安心して食べられるパンを提供したいと考えるようになった。スープなど液体状の食品ではなく、固形でかみ応えのあるパンを目指した」と話す。開発には約3年かかり、約300通りの配合を試したという。

 佐藤さんは「おばあちゃんぱん」について「飲み込み時に引っかかりの原因となりやすいもちもち感をあえて抑えた。タンパク質を補うための豆乳や、血糖値の急激な上昇を抑えるメープルシュガーなど、食べる人の体を気遣う食材を使っている」と説明する。冷凍で販売し、食べる直前に自然解凍か、電子レンジで解凍する。

 同商品は2025年11月、日本農林規格「そしゃく配慮食品」のJASマークをパン業界で初めて取得した。通常の食品と比べてそしゃくの負担が小さい加工食品で、4分類ある規格のうち「容易にかめる食品」に区分され、「一般に飲食に供される食品としての外観および食味を有していること」の要件を満たす。

 佐藤さんは「民間基準である『ユニバーサルデザインフード』よりも格段にハードルが高いとされるJAS認証は、原材料から製造管理、工房の衛生管理に至るまで一連の工程に厳格な審査が入る」と説明する。「申請から取得まで要した時間は約1年。認定を目指して2022年に作ったパン工房は、検査機関のクリーンルームで使われるような特殊な掃除機を導入するなど、徹底した衛生管理を維持している」とも。

 4月、5月には、高齢者施設「福栄会東海ホーム」(東品川3)で2回の試食会を開催し、計34人に同商品を食べてもらったという。アンケート結果では、「約7割から『かみやすい、飲み込みやすい』と高評価を頂いた。もちろん要望などもあったので、今後の改善に生かしていく」と佐藤さん。「参加者の中にはカフェの常連だった方もいた。偶然の再会で応援の言葉をもらい、励みになった」と振り返る。

 モニター販売終了後、アンケート結果を基に品質やサービス体制を改良し、通常価格で一般販売に切り替える見通し。「高齢の方が食べられるパンは、小さなお子さんでも安心して食べられる。地域のみんなが笑顔になれるパンを届けていきたい」と話す。

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