東急目黒線不動前駅近くのかむろ坂（品川区西五反田4）で現在、桜が見頃を迎え、近隣住民の目を楽しませている。

夜間のライトアップ

　気象庁は27日、東京都心で桜（＝ソメイヨシノ）が満開になったと発表した。平年より4日早く、昨年より5日遅い。

　かむろ坂の桜は1956（昭和31）年に植えられた。現在は約120本のソメイヨシノが道路の両脇に花を咲かせる。区民投票による「しながわ百景」では、桜並木の写真と共に「かむろ坂」が選出されている。昨年から3カ年計画で進んでいる桜の根上り工事では、舗装の下に空間層を設けて根を酸素に直接触れさせる新工法を用いて、根が地上に出てくる「根上り現象」を抑える。同工法が公共事業に導入されるのは全国初で、根を切除せず木の安定性を保てる特長があるという。

　2015（平成27）年から地元の実行委員会が開催する「かむろ坂さくらまつり」では、近隣の飲食店に露店を出してもらうほか、ステージパフォーマンスの披露や写真展などを行ってきた。2020年と昨年は新型コロナウイルス感染症の影響で中止。今年は開催を検討したものの、コロナ禍で東京都が花見宴会の自粛を求めていることから中止を決めたという。

　近隣住民や通行者が夜桜を楽しめるよう、夜間は桜をライトアップしている。2020年春以来、2年ぶり。点灯時間は18時～22時30分。4月6日まで。