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DNP五反田ビルで「これからの文化体験」展示 VR技術、MR技術使った展示も

「みどころウォーク」を活用してVR空間で天上画を鑑賞する展示

「みどころウォーク」を活用してVR空間で天上画を鑑賞する展示

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 VR(仮想現実)技術などを使った展示「BnF×DNPミュージアムラボ第2回展 これからの文化体験」が6月5日、DNP五反田ビル(品川区西五反田3)1階で始まる。主催はDNP大日本印刷(新宿区)。共催はBnFフランス国立図書館。

スマートグラス「みどころグラス」を活用する展示

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 18世紀に建設されたというフランス国立図書館リシュリュー館では現在、300年ぶりの全館改修「リシュリュー・ルネサンス・プロジェクト」を行っている。DNP大日本印刷(以下、DNP)はアジアで唯一の技術メセナパートナーとして同プロジェクトに参画。同館が所蔵するコレクションや館内空間のデジタルアーカイブを進めてきたという。

 展示では、DNPがデジタルアーカイブした文化財や空間を、同社が開発したコンテンツインタラクティブシステム「みどころシリーズ」を通じて鑑賞できる。観覧無料。事前予約制で、電話とウェブサイトで受け付ける。

 MR(複合現実)技術を使った「みどころグラス」を活用した展示室では、スマートグラスを装着すると、空の展示ケースにコレクションが表示される。来場者は音声解説を聞きながら、ホログラムで表示される作品を手で持ち、さまざまな角度から鑑賞できる。

 DNPマーケティング本部の平澤公孝さんは「本来はBnFが所蔵するコレクションの一部を実物展示する予定だった。新型コロナウイルス感染症の影響でフランスからの輸送が難しくなったため、デジタルアーカイブのみの展示に切り替えた」と話す。

 「みどころウォーク」を活用する展示コーナーでは、4つのセンサーが設置された空間で来場者がヘッドマウント・ディスプレーを装着すると、VR空間上で高さ9メートルの地点に上り、BnF「マザラン・ギャラリー」の天井画を鑑賞できる。現実とは少し異なる映像を見せる「リダイレクテッド・ウォーキング技術」を使って錯覚を起こし、実際の空間にいるような感覚が体験できるという。

 このほか、3Dデジタル化した作品をディスプレーに表示する「みどころビューア」、立方体状のインターフェースで多様な視点からBnFのコレクション100点を鑑賞できる「みどころキューブ」も用意する。ソニー(港区)、ソニーPCL(品川区上大崎2)が協力する「空間再現ディスプレイ」は、鑑賞者の視線の動きに合わせて作品を立体的に表示する。

 平澤さんは「『みどころシリーズ』を活用することで、鑑賞者それぞれの興味関心や知識に寄り添うことができる。多様な知的情報を提供するきっかけになれば。特に『みどころウォーク』を使った展示は、実際の鑑賞によってどんな体験ができるのかを知ってもらえたら」と話す。

 開催時間は土曜・日曜=10時~18時。7月11日まで。

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