古書店「小川書店」(品川区戸越4、TEL 03-6421-5611)が宮前商店街に移転オープンして2カ月がたった。
「小川書店」店舗看板の裏面は、前店「平野屋」の屋号と営業期間が書かれている
同店は1926(昭和元)年に三田で創業。2代目の田中靖造さんが1991(平成3)年、東横線の都立大学エリアにあった支店を戸越銀座商店街に移転させ、その後、3代目の田中俊英さんが引き継いだ。
三田店を営む靖造さんが高齢となったため、俊英さんは2024年末に戸越銀座平塚店を閉店して三田店に一本化。三田五丁目西地区市街地再開発事業に伴う2026年4月の一時閉店を経て、今回の移転オープンにこぎ着けた。2026年で創業100年を迎える。
田中俊英さんは「三田の店を閉める際に、オンライン販売に特化した古書店への業態変更を考えていた。そんな中、宮前商店街の物件と縁ができ、やはり実店舗で営業したいと思い直した」と話す。
中華料理店「平野屋」跡を改装して利用する。店舗面積は約12坪。三田店から運び入れた本棚を設置し、看板は平野屋で使われていた板の裏面を活用する。
昭和初期を中心に、明治から現代までの歴史専門書を並べ、一般書籍や雑誌、レコードなども販売する。このほか、写真や古地図、パンフレット、葉書、ラベルなどの印刷物も扱う。「漬物のラベルから漫画雑誌まで、古い紙資料にはさまざまなものがある」と田中さん。買い取りにも対応する。
移転後の営業について、田中さんは「平野屋さんが嵐のMV『言葉より大切なもの』のロケ地だったらしく、いまだに写真を撮りに来るファンがいる。中には海外から来ている方もいて驚いた」と話す。
地域との縁については、「戸越銀座平塚店跡にオープンしたカフェバー『昼月』では、旧小川書店のスケッチ画を飾ってもらっている。同じように今回、平野屋の看板を生かせたことがうれしい」と田中さん。「古本や紙資料など地元からの買い取り需要にも応えたい。自宅を整理する際などに、電話で依頼してもらえたら」と呼びかける。
営業時間は12時~18時。